株式市場探検

日本株の売買・研究の備忘録。結構テキトーです。

ナイストレードその1

 こんな大量保有報告書が出ていました。

 

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見事に最近動意付いた銘柄ばかり。

 

まず、大量保有報告書の提出は、提出義務が生じてから翌日から5営業日以内に提出しなければなりません。2/7の提出で、また、4件同時に出していることから、この4件のうち、提出義務に該当した日が最も早いものに合わせたものと思われます。仮に、もっとも義務発生が早かったのが、1/31(金)だとすると、2/7が提出最終日となり、ほかの3件は、1/31~2/7の中で義務が発生したことになります。

つまり、この4件の提出義務発生は1/31~2/7です。この日の中で、増減1%を超えたということです。

しかし、あくまでも提出義務の発生日なので、義務が発生しない範囲の売買は、それ以前にも行われており、1%を超えた日が1/31~2/7ということですね。

 

....自分で考えていて気が付いたのですが、提出義務発生までギリギリ(例えば増減0.99%)で売買を押さえておき、スイッチを押す(=増減1%に達し、提出義務発生)を他の銘柄と合わせることで、大量保有報告書を出すタイミングを合わせるということが可能なのではないでしょうかね?

 

1つ目:新内外綿

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【変更報告書提出事由】株券等保有割合が1%以上減少したこと

保有目的:投資一任契約または投資信託委託契約に基づく純投資

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1959800×(6.16-1.89)×0.01=83683株

約8万4000株を売っています。おそらく底値で仕込んで、コロナで動意づいたため、実弾売りをかましたんでしょう。具体的に何日に売ったのかはよくわかりませんが、1%以上の増減は翌日から5営業日以内に報告書を提出しないといけないことを考えると、おそらく1/31~2/7にメインの売りをしているはずです。出来高が突出して130万と高い1/31金曜日、もしくは土日をはさんで大陰線をつけた月曜の出来高40万越えの2/3に実弾売りをしていたとしたら、シンプレクスのディーラーは相当優秀なのでしょうね。ただ、暴落後の2/5,6,7で手放している可能性も十分考えられます。

 

2つ目:川本産業

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【変更報告書提出事由】株券等保有割合が1%以上減少したこと

保有目的:投資一任契約または投資信託委託契約に基づく純投資

 

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6000000×(7.08-0.84)×0.01=374400

約37万株を実弾売りかましてます。これも新内外綿と似たような感じですね。1/31なのか、2/3なのか、暴落後に手放しているのか。ただ、大陰線を見ると、新内外綿も川本産業も、2/3に一気に売ってるんじゃないですかね。そんな値動き。

 

3つ目:昭和飛行機工業

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【変更報告書提出事由】株券等保有割合が1%以上減少したこと

保有目的:投資一任契約または投資信託委託契約に基づく純投資

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33606132×(9.17-4.66)×0.01=1515636株

約150万株を売っています。今日の終値2125円を掛けると、31億8千万円ですか。

これ、直前の報告書に記載された割合から考えると、2019年11月からの上昇ではなく、それ以前にアキュミレーションのような手法で買っていたのでしょうね。

11月からの上昇は、シンプレクスアセットマネジメントのアキュミレーションによる浮動株の供給不足も原因の一つかもしれないですね。

じゃあ11月からの上昇は、誰が買っていたのだ?って話ですが、全然わからないですね。。。買収の話が漏れていたとか。。。?それにしてもナイストレードです。

 

4つ目:日本エアーテック

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【変更報告書提出事由】株券等保有割合が1%以上減少したこと

保有目的:投資一任契約または投資信託委託契約に基づく純投資

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0907500×(16.58-13.38)×0.01=291120株

約30万株売っています。

保有割合が多く、特例対称でないため、詳細が記してあります。

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これ、市場外と書いてあるのはPTSだと思います。

これを見るとおもしろいことがわかりますね。

まず、30万株のうち、20万株くらい1/31に売っています。この値動きで、30万株を1294.19円で売っています。ディーラー優秀すぎるだろ......!!

これ、誰が売買に関わっているんですかね?証券会社のディーラーに委託しているのか、アルゴがあるのか、それともアセットマネジメント内から発注(そんなことできるのでしょうか?)しているんですかね?

 

 

 

まとめ

 新内外綿、川本産業、日本エアーテックは、シンプレクスが独自の調査でアキュミレーションのような形で買い集めてガチホしていたら、コロナのニュースが偶然生じたため、シンプレクスの売買部隊または委託されたディーラーがバブル相場の中、機を見計らって実弾売りをかまし、ジャンピングキャッチした個人投資家は値段を維持できず暴落みたいな感じですかね。

おそるべし売買技術と、高値で買った(多分)個人投資家はドンマイ。

なんか左折巻き込み事故みたいな。違うか。

 

昭和飛行機工業は独自の調査でガチホしていたら買収されたってことなんでしょうね。

 

 これは「ヘッジファンド」っていうんですかね。

www.bloomberg.co.jp

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2017年夏に受託資産5500億円、2019年9月に6500億円ですか。すごい。

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公募ファンドのバリューアップファンドは186億円です。この規模で2017年は半年で54%の利益...?すごい......

 

独立系のアセットマネジメントはレオスの独壇場と思ってましたが、全然そんなことなくて、シンプレクスアセットマネジメントはすさまじい精鋭部隊が居る会社だということがわかりました。ただ、小型株のアキュミレーションを結構するっぽので、こちらとしては実弾売りのタイミングは要注意しないとですね。

 

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↑公式サイトはめっちゃ萌えっぽい感じを醸しだしており、個人投資家への配慮も完璧。どっちかっていうと金髪の方がいいかな。